はじめてのチュウ

今年は、めいがはじめてバレンタインデーのチョコレートを作った。

お相手はもちろん父ちゃん!そして、めいのだいすきな療育園バスの運転手のおじちゃん、仲良しの近所のおじちゃん。

それから、療育園の他のクラスの男の子Dくん。
このDくん、なぜかめいのことをお気に入りでいてくれる。めいに会うたびに
「めいちゃんかわいー」
などと嬉しい事を言ってくれたり、ことあるごとに寄ってきてくれたり。

うれしいな、かわいいなと喜んでいたら、先日先生からおどろきの報告が…

「めいちゃん、D君にチューされました!(しかも2回)」

びっくり!まさか彼がそんなおしゃまさんだったとは~。

チューまでした仲なら、チョコレートあげなきゃね、と母ちゃんと一緒にせっせとハート型のかわいいチョコレートを作り、14日にプレゼント。
そのときのDくんの嬉しそうな、てれた顔!初めてもらうチョコだったそう。
「ありがとう~ばいばーい」
とニコニコで帰っていくDくんと、いっちょ前に少し緊張したような表情のめい。なんだか、母まできゅんとした淡い気持ち。

昨日療育園に親子で登園すると、めいの教室へDくんが一人でやってきた。
ちょっともじもじ、恥ずかしそうなDくん。
「めいちゃんに会いにきてくれたん?」
と聞くと、くるくる筒状に巻いて、赤いリボンで結んだ、一枚の紙を渡してくれた。
「見てもいい?」
と聞いて中をみてみると、めいと私の似顔絵が。めいがあげたチョコレートの絵も!(ママの解説付)
嬉しいやら何やら、視界がにじんでにじんで鼻水まで出てくる私。
「ありがとね。上手に描いてくれたね」
という私の言葉に満面の笑みを浮かべて、Dくんは自分のお部屋に帰っていった。

今では、同年代の子供たちのこころやからだの成長を目の前にしても、どんなお母さんの話を聞いても、心が痛むことはほとんどなくなった。
障害をおった直後は、NHKの「おかあさんといっしょ」を見るだけで涙が止まらなかったこともあったけれど…。

今のめいを、もう受け入れているし、障害とも上手に付き合えるようになった。
でも、だからこそなのかな、今回のDくんとの事が、尚更嬉しくていとおしい出来事に思えたのは。

健常児のお子さんのおかあさん達がいつか経験するであろう、こどもたちの、ちいさなちいさな恋。
経験することはきっとないだろうなと、心のどこかで思っていたのだ。こんな形で、見通しが外れるなんて。こんな風な気持ちにさせてもらえるなんて。

いつかDくんがおとなになって、そんな出来事あったかな?と忘れてしまっても。きっとそれでいいんだろな。

Dくんは、今年で卒園。めいは来年も園にお世話になる。来年は離れ離れだ。
Dくん、めいのおともだちになってくれて、ありがとう!

投稿者: megumi

うたうたいピアノ弾き。出張ライブバンドムジグルのピアノとたまにうた。 病気の治療入院中心肺停止し重い障害が残った娘の母。

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